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ホットロード [2014年]

多感な時期に別マ読んでました。
紡木たくといえば、ホットロード。
大好きでした。
ど真ん中でした。

今も忘れられない。。。



それがですよ。
映画化ですって。
観に行かない訳無いですよね。
絶対1人で行こうって決めてました。

実際はね、アニメであの作品を観たかったんです、実写じゃなくて。
だからイメージ離れちゃうかもなって思ったんですけどね、それでも観ない訳いかなくて、行って来ました。


とても丁寧に原作の雰囲気を守っていたように思います。
監督のカラーというよりは、紡木たくのカラーを現実にした感じに仕上げられていた気がします。

119分で仕上げなくてはならないので、若干矢継ぎ早に事が進むのですが、
原作を読んでいるとそれは承知に上で問題ない。

あの時代の感覚が蘇って来て切なくなりましたー☆

この時代背景に今の若い人達は馴染めないことが多いかもしれませんよね。
携帯はないし、暴走族もいないし、親に見捨てられた子なんてほぼいないし、、、。

そうそう、不良はクラスに1人はいたものです。
特に普通にいたので、友達でもありますし、不良カッコいいくらいありましたし。
さすがに暴走族の集会は行った事無いですけどね。
公衆電話からの連絡とか、
親に黙って家を出るとか、
友達と居るとそれが全てで救われるとか、
いちいちきゅんきゅんするんですよね。
シンパシーを感じざるを得ない。


登坂広臣さんの情報が無い分、春山にとても近い感じがしました。
理想を言えばもっと華奢な感じでしたが、
演技が上手で見ていてホッとできました。

その反面、能年ちゃんはじぇじぇじぇやふわっとしたの印象が強すぎて
和希の孤独感強さ口調みたいなものがなかなか馴染めず終わってしまいました。
ホットロードをやる前に、ジェジェジェ以外のアウトローな役をやってからがよかったかもなぁ。。。と思ってしまいました。
しかし可愛いからゆるします。
あ!デビュー作をこっちにしてからじぇじぇじぇにしたらよかったかも?



お父さんとお母さんの最後の下り「この子には愛情を、、、」はいらないかな。
上手くまとめる必要は無くて、しかも親目線とかいらないし。
これは和希と春山のストーリーだけでいい。


もう一回観に行ってもいいかも。。。

最後に尾崎豊は、、、もうね。






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三木孝浩監督 
2014年 日本
http://hotroad-movie.jp/
http://movies.yahoo.co.jp/movie/348635/
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野性の証明 [1978年]

何十年振りに観たんだろうか?
急に観たくなった。
全く内容は忘れていた。有り難い話。

この時代から特殊部隊と言う物は存在していたんだね。
いわゆるSATみたいなもんの始まりなんでしょ?

残虐な殺人事件シーンと、予知能力を持つという頼子(薬師丸ひろ子)という
ポイントで、八墓村と時をかける少女がふわっ脳裏をよぎった。

実際に、キャンプ潜入したら誰でも殺していいいという話は
実際に理解しがたいが、ひょっとしてるあるかもね?
とてもスケールの大きいロケだよね。戦闘機とかでてきたし、、、。
あの頃はお金があったんだろうね。

原作森村誠一さんの本を読んでみたいなと思ったよ。
きっと展開は違う気がする。

こうして感想を文字にすると、リアリティが薄くてどう書いていいのかわからないんだけれどね、でもね、見終わったあとはおもしろかったなって思ったんだよね。
なんでだろう?ってずーっと考えているんだけど、きっと、、、
薬師丸ひろ子さんと高倉健さんの演技に魅了されたのかと行き着いたの。
それに、出てくる人出て来る人超豪華で、わくわくしたんだよね。

みんなハードボイルドで格好良くて、それでいて、人情味あるところもあって。
かっこいい男達。
そして中野良子さんが色っぽくてたまりません。
あんな大人になる予定だったんだけど、、、。かっこいい。

そんな映画です。

やっぱ健さんかっこいいね。若いときは更にいいね。




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佐藤純彌監督 
日本 1978年

http://movies.yahoo.co.jp/movie/野性の証明/87944/
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夢売るふたり [2012年]

随分と映画から遠ざかってしまった私ですが、
なんとなくWOWOW録画していた作品でコレをチョイスしてみた。
再生を押すまでこれが邦画ということもわからず。。。

おお。西川監督の作品録画していたんだ!私。
「ゆれる」でもかなり感動したんだけど、
ここでいう感動とは、邦画がすごく変化したことに感動したのね。

人間味があぶり出される作品だった。
ゆれるもそうだったけど。
女の根っこの執念深い部分が相当。。。
これをみてなるほどねって思うってことは、私の中にも眠ってる感情なんだろうね。
でもさ、きっとさ、里子(松たか子)は悲しいよね。
ダメだってわかっててさ始めたんだろうけど、やっぱりやらなきゃ良かったって思ったよね。
里子は計画したときは、自分は強いと思ったんだろうね。
こんなに傷着くとは思ってなかっただろうね。

田舎の義理のお父さんとの電話では泣けちゃうよね。
そんなに強くないよね。
女って、やっぱり勘どろこ冴えてるからね、本気になったかとかさわかっちゃうよね。切ない女のストーリーだよね。

でもね、なんていうんだろうな、最後に結局は貫也(阿部サダヲ)が刑務所に入るってところで、それが女監督なんだろうな。
西川監督の女としての気が済む落としどころというかさ。
これで、みんなすっきりするエンディングだったんじゃないかなって思ったよね。
私も見ててこうでないと終われないと思ったもん。あとは二人死ぬかね。

あああ男の監督だったら、、、心中なのかもね。そうか、そうなのかも。それが男と女の違いかもね。。。

松たかこさんとい女優さんは、演技がうまいし歌もうまいし、
魅了される人だね。
田中麗奈さんの最後の発狂シーンは最高。
それを阻止する鶴瓶さんはあの人すごい人だよね。
役者顔負けだよね。




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西川美和監督 
日本 2012年

http://yumeuru.asmik-ace.co.jp/
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アナ・アラビア [2013年]

「キプールの記憶」のアモス・ギタイ監督が、イスラエル・テルアビブ郊外のヤッファ地区とバットヤム市の境界にある古い住宅地で暮らす人々の模様を、全編ワンカットの長回しでとらえた。2013年・第14回東京フィルメックス特別招待作品。

と、あります作品を観に行きました。

イスラエルに住むアラブ人のところに嫁いだユダヤ人を取材に来たジャーナリストのヤエルさん。
それをある空間で85分ワンカットで撮影している。
4時から5時半の間に撮影されたとか。


どうやってみたら楽しめるか?というと、やっぱりカメラがどうしているのかを
考えるといいでしょうね。ついついどこにカメラは逃げてどうやってつなげてるのか?
最後の俯瞰へいく感じは何ども練習したのではないかしら?と思ってみたりしますね。
緩やかに進んでいく素晴らしいカメラマン。
夕暮れを狙ったのもわかる気がします。

そんなカメラに注目しながらも、内容は重要で、会話は哲学的でパラリパラリと。
アジアの果てからしたら、このイスラエルの問題はとても遠く感じて、
私の見てきた作品ではいつでも争ってる内容が多かったりしますが、
この作品では、争いの中でも、愛を育んだアラブ人とユダヤ人の二人の話しであって、
戦争が起きる前はひょっとすると人種は違えどお隣どおしで仲良く、
ひょっとすると戦争が起きてからもお話していたかもしれないなぁと
思ったりするわけです。


いろいろな苦労があったことでしょう。
しかしずっとここで暮らす決断をした。
ユダヤ人がアラブ人に改宗し、その土地に住む。
いろんな人生がありますね。
この土地のことは、この土地で起こったことは計り知れない。。。

あまり重くなく、こういった事実をしることができる作品でもありました。
美しいカメラワークです。





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アモス・ギタイ監督
2013年 イスラエル・フランス

http://filmex.net/2013/ss06.html
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祭の馬 [2013年]

東京フィルメックスで上映されていたドキュメンタリー作品。
祭の馬。これはしびれた。
知り合いのカメラマンさんもスタッフで関わっていたのをクレジットで知った。
通りで、会場にいたはずだぁ。

福島県相馬市に住む馬のお話。
相馬野馬追」という歴史深いイベントが相馬市で行われていることを知らなかった。
とても立派なお祭りなのね。
「相馬」という土地にも「馬」の文字があることから昔から馬と共存してきたのだと
想像がつくね。


原発から20kmの距離にある相馬市。
そこで生きてきた馬たち。
3.11の津波に耐えて数頭は残っていた。
そんな辛い映像から入っていく訳で。
後、危険地域に指定され馬を置いていかなくてはならなくなった。
厩舎主はありったけのエサを置きてきた。

そして二週間後行くと、それでも数頭生き残っていた。。。
その中の一頭が主人公ミラーズクエスト。


パンフレットとは裏腹に、とても重みのあるお話です。
未曾有な事故、あの日から現在に至る彼らの生き方を見ました。

上映後監督も説明されていたけど、前半は
報道ドキュメンタリー風で淡々とカットが続いていく作風だったのに対し、
後半は監督の情を感じるなめらかな仕上がりになっていたような気がした。

馬の生き様。
厩舎の方の想い。

一番引っかかった言葉は、「津波を経験した馬は、角がたってるな。」
角?だったか自信がないけど、気が立ってるようなことを言っていた。
怯えて気性が荒くなっているようで、お祭りで人がうまく乗り越せるのかな?とも思えた。
そうだよね、馬だってさ、あんな津波がきて、鎖でつながれていてさ、
逃げられなくて耐えるだけで、記憶に残るよね。
想像するだけで泣けてくる。。。
人間だってそう、馬だってそうだ。



監督がすごく考えているなぁと思ったのは、
作品に使われている曲なんだけど、すべて原発に関する彼の記憶に基づいた曲をselectしていること。だから私たちには説明をされないと理解できないんだけど、
世界を旅してきて、たとえば中国が核実験を行なっている内モンゴルとかを訪れた時に
向かう車中で聞いていたその土地の音楽を採用していたり。。。
そういうのっていいselectだよね。


そして、リーフレットにも載っていたキャッチーな言葉についても。
監督の中で、被爆するとこれから生まれてくる子供にも影響がでるかもしれないということが頭にあって、生殖器というものがとても重要な気がしたと説明されていた。
そうだ。そのとおりだ。
とても丁寧にその思いを説明してくれて、納得がいったというか。。。
(作品中でそれがわかると尚よいのかもしれないけど。。。)



作品もよかったんだけど、監督の説明する姿勢が大変見ていてうれしくなる作家さんだなぁと思ったのでした。


この厩舎にいる馬たちはもともとは、競走馬。
あまり勝ちがなかったり、ケガをしていたりする馬達はここで飼育される。
その後相馬野馬追に出たりする。その後は、食卓へと。

私が美味しいと食べている馬刺しは、大抵が競走馬だということも学びました。
この作品以来、「(命を)いただきます」食事の前に丁寧に言うようになりました。

主人公のミラーズクエストは4戦0勝にて競走馬であり、津波を生き延び、
局部にばい菌が入り、腫れれ上がっていても持ちこたえ、お祭りにでて、
元にいた相馬の厩舎で息を引き取った。


私は忘れないミラーズクエストを。そして何頭も亡くなった馬たちのことを。




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松林要樹監督
日本 2013年

http://matsurinouma.com/
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私の名前は、、、 [2013年]

東京フィルメックスで上映されていた作品。
アニエス・ベー監督作品だけに、人が沢山来場していましたね。

これがフランス映画だよなぁと思える作品でした。
前衛的で、実験的でしびれました。
こういう作品最近全く観ることがありません。
上映されて嬉しいし、観ることができてよかったなぁと思います。

というのは、、、
内容は、父親が娘に対しての性的虐待から入ります。
そして娘は家出をするロードームービーなのです。
とても真面目なお話でしたが、

画角なのですが、4:3の画像の粗い映像が挿入されていたり、
つなぎ目のカットが3秒くらいの静止画で終わっていたり、
初めて作品を作る子供がしてしまうような編集をしたりしていします。
それが味わいとなってこの作品は、ある意思を持って編集されているんだろうと
思わずにはいられませんでした。
まさか、技術力がなくてこんなことには、あのアニエス・ベーがするわけがない。
周りがそうさせるわけがない!笑
そして、森の中で合った白い舞踏家二人の出現や、キャンプでに出会い方。

それで前衛的実験作品と言ったのでした。

このちょっと違和感のある感じが嫌いじゃないんですね。
どうしてそうしたんだろう?と作品に没頭する傍らで自問自答していながら観ていました。
監督はどうしてこうしたんだろう。。。?とか考えるのが好きです。

しかし細かい説明的描写は省かれ、淡々とした役者達への演出であり、
ぶつぶつカットされて進んでいく印象。
これも、私は好きなんですね。なめらかな編集よりも荒っぽい、素っぽい出来が余計に
感情を想像させるからです。

人が泣いていたらもらい泣きしますけど、そういう余計なひっかかりを排除しているところが好き。
観客を試している感じ。


又戻りますが、作品内容としては、導入からショッキングで、
オヤジが許せません。
お母さん役は、「ルルドの泉で」に出てきたシルビー・テステューさん。
いいわぁ。やっぱり気になる女優さんです。
子供が健気で、なんとかしてやりたい気持ちが一身でしたね。
そして、ダグラス・ゴートン監督が俳優として運転手約ででていましたね。
彼がとても優しくて、本当によかったです。
彼の優しさでこの作品は成り立っているんでしょうね。
彼を幸せにさせてあげたかった。。。


映画が終わったあと、世の中そう簡単にはいかないエンディングに納得がいかなくて、悶絶してました。
叫びそうになりました。
いや叫びたかった。

私は好きな映画ですね。

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アニエス・トゥルブレ(アニエス・ベー)監督
フランス 2013年

http://filmex.net/2013/ss04.html

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ムーラン [1998年]

ディズニーの描くアニメの中でアジアンテイストのものがなぜか好きなんです。
日本でないどこかのアジア。
なんとなくユーラシア大陸のどこかの場所の出来事。。。
顔つきや肌の色など、なんだか見ていてすごくなじむのがわかるんですよね。
かといってキャラクター集めとかはしてないです。

シンデレラは、小さい頃から知っているのだけれど、なぜかとても遠い存在でした。
キレイすぎる?自分の身に覚えのない世界すぎる?笑
綺麗だなぁって思うんだけど、どこか遠い異国のお話なのですよね。
未だに、青い目の人を相手にすると、嘘つれている気がするのは私だけ?
青い目の仲いいお友達もいるんですけどね。変な感覚。

女の子が男の子に扮して戦う!っていうスタイルが好きなのかも。
肉体的にも精神的にも強い女性に憧れがあるのかな?
ムーランの物語は特に。
彼女が何かできないか?と男になって戦う姿は勇ましいですよね~。
それに頭もいいから敵をやっつけるやっつける。
爽快!

ビンと一緒にしごかれていた男たちも、最後のところで素直にビンの言うことを聴いたりして、
同じ釜の飯を食ったもの同士、いい仲間だなと思って感動しちゃった。
その点、偉い人たちの頭は硬いよね~。イラッとする。
いーじゃん、仲間じゃん。
その考え方が世界を滅ぼすよね~。
今の政治や一流企業と同じかもなぁ。。。
なんて事まで妄想は発展しました。

いい映画だね。
何ども見たいと思えます。
ムーラン幸せになってよかったね!

さて、ビンが女だとわかるシーンなんだけど、
テントの外には日の丸の旗が掲げてあるの。
お医者さんは日本人という設定なのかな?
2000年前には日本人は中国と仲良しだったのかな?
なにだか気になる日の丸でした~。



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1998年  アメリカ

バリー・クック監督
トニー・バンクラフト監督

http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tyca/id84309/
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みんなで一緒に暮らしたら [2011年]

老後をみんなで暮らしてはちゃめちゃだったけど、よかったね~。
というストーリーだろうなと思ったけど、実際そうです。

ただ、私はまだその年になっていなくて、
ひょっとするとその年にならないとわからない感情があったりするのかもしれませんね。
とふと思ったり。

相手を思いやる気持ちだったり、仲間であるが故に、いざこざがあったり。
笑えるなと思ったのは、フランス、ドイツの文化的思想だと思うけど、
若かりし頃の過ち、クロードは友達であるアニーとジャンヌともに恋仲だった時代があって
それがストーリーの中でバレてしまうのだけれど、女性2人がソファーによりかかり
クロードのことを話す場面。

これはね、すごくね、うけた。
女って強いなぁって思った。
客観視できる女ってすごい生き物だなって思ったよ。

若手のディルクの存在がいいスパイスだなと思った。
彼がいるおかげで、対比がよかったと思うな。
生と死であったり、若いと老いだったり、感情を出す大人たちに対して控えめな若者だったりとね。


エンディングでさ、あーこの監督いい作品作ったなぁって思ったのはね、
ジャンヌが亡くなって、夫のアルベールがやや認知でさ、ジャンヌが死んだ事を忘れちゃってるんだよね。それで探しに行くということになって、みんなで探しにいくんだよね。
実際は気が済むように周りのお友達が付き合ってあげてるだけなんだけどさ。
アルベールが一生懸命ジャンヌのことを呼びながら探しているのを見て、
ディルクが続いて「ジャンヌー!」ってそしてみんなも一緒に叫んでいるところ。

そうなんだよね。
そういうことなんだよね。
介護ってさ。





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2011年 フランス・ドイツ

ステファン・ロブラン監督

http://www.cetera.co.jp/minna/
http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tymv/id343200/
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ルルドの泉で [2009年]

実は観ようと思って観た作品ではないのです(ごめんなさい!)
が、深夜に2度も観てしまった作品なのでした。
なぜか数カット強烈に覚えていて、結果どういうことなのか?何が起きているのか?
1度目は理解していなかったんですね。
2度目に見続けてしまったのは、そこをしっかり判断したいと思ったからなのでした。


<ルルドについてすごく簡単に調べてみた>
世界最大の聖地ルルドに世界から奇跡を求めて人々が集まってくる。。
ルルドはフランスとスペインの国境ピレネー山脈の麓にあるピレネー県の人口15000人程の小さい街。
ピレネー山脈は巡礼の道として有名。

1858年2月11日、14才になるベルナデット・スビルーさんという女の子は
ここルルドで奇跡的な体験をしたようです。
川をわたるときに、「風の音のようなものを聞き、」そして洞窟の右側のくぼみに視線を向けると
「柔らかい光に包まれ、白い服を着て青い帯をした若く美しい女性」が見えたというもの。
そして、その女性は金色の雲に包まれ消えたようです。
いわゆる、その女性は聖母マリア様なのです。
後、18回出現したと言われています。
ということで、そこで湧いている泉は数々の難病を治す「奇跡の泉」となっているとのこと。
又ベルナデット自身も死後に死体が腐敗しないという奇跡を起こし、キリスト教公認の聖人と扱われているようですね。

更に、今年になりますが2003年6月のニュースではこの泉が閉鎖されたようです。
洞窟内が1.4mの高さまで浸水してしまったようですね。


すごくはしよりましたが、そういうことで奇跡が起きる!ということになったんでしょう。
この話を調べていて実はベルナデットが聖母マリアだったりしないのかしら?とか思ったりして。。。^^
この作品はそんな奇跡の泉の周りで静かに巻き起こる人間模様を淡々と綴っていくストーリーとなっています。

劇的な奇跡が目の前で起きたらそれはそれでハリウッド的なフィクションで終わるのですが、
さすがヨーロッパの作品。
いいことばかりでは終わらないエンディングで、若干「ムムムー」と唸るのです。


みんな何かしら気になるところ良くなりたい部分があって、その重さは人とは比較はできない。
自分こそ奇跡が起きるはず!と信じてこの泉にくるのだけれど、
その中でも主人公の彼女だけが一瞬奇跡を起こした。
それはそうれで「なぜ彼女だけ?」という妬みが見え隠れする。

献身的に働くシスターの中にも、奇跡を信じて自分の病気を治したいと願う人もいたりして。
それを隠している様が又切なくて。
ちょっとだけ見ていても人間のいろんな感情が見えてくる。

そこで働く神父?さんたちも、この奇跡を理解しているようでそうでもない、
そんなやり取りが繰り広げられている。
「信じる者は救われる。」
年末に繁華街で騒がしくなる、それとそんなに変わらないのではないか?そんな印象を受ける。

奇跡にさわさわしている人たちに対して、科学的医療が出てくる訳だが、
おじいちゃん先生は唯一冷静だったかな?とも思える。
お医者さんの診断は、引き締める意味でも重要な役割だったのかもな。


ストーリーはこういった人間模様で進んでいくのだけれど、、、

一体奇跡とはなんだろう?
そのルルドの泉が奇跡を起こす泉なのか?
この作品を通して、そんなことを考えてしまった。
奇跡を起こすのは、泉じゃなくて、自分ではないか?
だから、主演のシルビー・テステューさん演じるクリスティーヌが一瞬でも立てたのも、
彼女の強い願いや意志からなのかも。と思ってしまった。


クリスティーヌはとても印象的でした。
赤い帽子がより印象深くさせてます。
2013年完成した、アニエスベーの長編監督作品に出演しているのを観て、またちょっと好きになりました。




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2009年 オーストリア・フランス・ドイツ
ジェシカ・ハウスナー監督

http://lourdes-izumi.com/
http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tydt/id340919/
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チョール 国境の沈む島 [2012年]

インドとバングラディッシュの間を流れるガンジス川に浮かぶ中洲(=チョール)。
上流でダムを作った影響があり、その中洲は出来たのだが、時に形を変え、時に滅亡することもある。
そんな中洲に移り住んだ人々やその中のある家族を追った作品である。

まだもう少し整理しないと見ずらい気はするものの、
荒削りで臨場感たっぷりな感じもする。
考えてみると、このくらいの出来がコンペとしては当たり前なのかもしれない。



この中洲がちょうど国境にあることから、国境警備隊の監視は大変厳しくなる。
中洲に住む人たちの収入源と言えば、インドで買い付けして、バングラディッシュで売ることがメインだ。
国境超えを見つけようと警備隊は必死になるが、住民も頭がいい。彼らに対抗する術を身に付けたりする。


ダムの影響で自分が住んでいる土地が削られていく映像は、音も効果的であった。
全くの砂地なのだ。
それがザクザクっと川へ流れていくのは恐ろしいことである。

お父さんが病気?仮病?で働けない分、学校に通いたい青年は仕事をしなくてはならない。
その葛藤が砂地が崩れる気持ちと重なる。
お父さん、少しは働け!


なんとも言えないこれが現実、ドキュメンタリーなのだ。




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ソーラヴ・サーランギ監督
インド、イタリア、ノルウェー、デンマーク 2012年

http://www.yidff.jp/2013/ic/13ic04.html
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