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ヒミズ [2011年]

苦しかった。
すごく苦しかった。
何度となく画面とは違うものを視界に求める必要があった。
元々暴力描写は苦手なのだ。

よくぞここまでこのおとっつぁん(光石研)は子供を殴るもんだ。
演技でもずいぶんと住田くん(染谷将太)は殴られたんだろうな。
素晴らしいです。
そして、茶沢さん(二階堂ふみ)も演技とはいえ、ハードなシーンの連続だったろうと想像する。

ふぅ。思い出すのもキツイ。



さて、
とても哲学的な映画だと思ったのだ。
日本人が監督なのか?気になった。
園監督はなにものなんだ?

出ているシーンや関係している人たちをグループ化してみたところが、
そう簡単にはリンクしないモノたちの連続である。
異物感が拭えない違和感みたいなものを感じるんだ。
序盤全然すーっと流ないストーリー。

しかし、進んでいくうちに、とても細くてかすかな繋がりなのに関わらず、
けしてちぎれない強さみたいなものが見えてきたりして。

更にそのうち、東日本の大地震の映像がすーっと繋がるように思えた。
この土地そのものと彼らの身の回りに起こった絶望とがリンクするんだ。
絶望であり、普通に生きるという希望であり、とても怪しく見えるんだけど、
しっかりとした太い優しさであり。。。
園監督は、東北の土地に起こった事実が同じ状況下であるとストーリーにしているような気がした。
原作はどうかしらない。

どこをとっても、理解できないのだけれど、エンディングではそうだろうと同情できる部分が大きかった。
もはや、言葉では言い表せないとても繊細な描写であるように思えてならないのだ。

この染谷将太と二階堂ふみは、確かに素晴らしい演技だった。
怖いくらいだ。


この日、1Q84を読んで寝たら、辛い夢を見て夜中目が覚めてしまった。
インパクト有りすぎる。




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2011年 日本
園子温監督


http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tymv/id340494/

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