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ベンダ・ビリリ!!〜もう一つのキンシャサの奇跡 [2010年]

コンゴ民主共和国出身のバンド 「スタッフ・ベンダ・ビリリ」のドキュメンタリー。
彼らは首都キンシャサの路上生活者。
身体障害者と健常者(といっても路上生活者)のmixバンドで、
リーダーのパパ・リッキーを中心とし驚く程の音楽を奏でるのだ。

まず鳥肌がたったのが、歌詞だった。
彼らの生活は路上。そこから生まれた言葉が詩となる。
それはそれは本気で魂のこもった言霊であるから
心にずどんと来るのは簡単なことだった。

彼らが使っていた楽器は、ギターの弦が足りなかったり、
驚いたのは空き缶と木とピアノ線のような紐で出来たお手製の楽器だ。
小さな少年がそれで音を奏でるのだ。


監督が違う撮影で訪れたコンゴで偶然出会った彼らの音楽を聴いて
すかさずCDを出そう。映画を作ろう。と思うというのも「縁」だよね。

コンゴキンシャサの生活状況、コンゴ人の音楽感性と根から明るい性格、
路上生活者達それぞれが協力し合って生活している様子、
それだけ観ていても興味深いのに、そこに加えて、
スタッフ・ベンダ・ビリリのメンバーが奏でる音楽の強烈なメッセージと音楽を
全体を通して流す。
そして更にそれぞれのメンバーの家族に起きる災難、レコーディング中に
パパ・リッキーの家が火事でいっさい燃えて消えた。
家族で路上生活者になってしまうというハプニングがあり
ぐっと映画の中の彼らと自分の距離が近づくのだ。

ひょっとしたら今コンゴという国でカメラを回せば、必ずおもしろい画が撮れるような
国かもしれないけど、何もかもが興味深く画の層が厚いというのか、内容が厚いというのか。
PV的要素ももちろんあるんだけど、それよりも彼らの生き様の方に私は惹き付けられた。
パパ・リッキーの人柄がでるような落ちも良くって、いい編集で完成度が高いよな。

今年日本でもライブをやるみたいで10月には日比谷野外大音楽堂でライブもやるようで、
結果、全くもってのサクセスストーリーなんだけど
彼らを応援するというよりかは、ミュージシャンとして自分を励ましてくれる様な気がする。


結局はドキュメンタリーは「縁」から始まって、
腰を据えてその被写体と向き合うことが重要なんだってこと。


どえらいグループを発掘したもんだ。
もちろんCD買っちゃったもんね!

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フローラン・ドゥ・ラ・テューレ監督
2010年 フランス

http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tymv/id336932/
http://bendabilili.jp/bendabilili.html
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